「何かを作りたい。自分が作ったモノで
誰かの心を動かしたい」
高校生の朝屋彼方あさや かなたは、
MV(ミュージックビデオ)の制作に没頭していた。
ある夜、映像のモチーフを探して
街を探索していた彼方は、
雨の中でストリートライブをする女性に出会い、
その歌に衝撃を受ける。
「この歌のMVを作りたい、
自分が待っていたのはこの曲だ」
その歌声と、
感情をぶつけながら歌い上げる姿に
心が突き動かされた。
そして翌日、彼方は教壇に立った
新任教師の姿を見て驚愕する。
そこにいた織重おりえ 夕ゆうは前夜、
彼方の心を突き動かしたミュージシャンだった。
モノづくりを始め、
その楽しさを糧に次に進む彼方と
モノづくりを諦め、
その苦しさから別の道に歩き出した夕。
二人の作った作品は、
それぞれに何をもたらすのだろうか。
監督
ぽぷりか
会った事も無かった人に「Hurray!さん映画作りましょう」と言われてもう3年が経ちました。
降って湧いたようなありがたいお話に感謝をし、全てを賭けて作る覚悟を決め、これっきりかもしれないから本当に言いたい事を、と考えた末にテーマに選んだのは”創作活動とそれへの激励”です。
こんな時代に、趣味にしろ仕事にしろ何かを作って生きていくのは本当に大変で、だからこそ初めて作った時の熱や、それに浮かされて生きる毎日はとても尊いものです。
もう辞めてしまった人も、まだ続けている人も。
無責任に「続けた方が良い」なんて言いたいわけじゃないけれど、どうか何かを作った時の経験や喜びが、貴方を明日に運んでくれますように。
副監督
おはじき
とある映画監督に憧れて絵を志し、その人を追って大学を決め、辿り着いた石川県の美大でHurray!の仲間と出会いました。
3人で創作に没頭し8年。
たくさんの応援や巡り合わせがあり、自分で映画を作れるチャンスを頂けました。
永遠に続くものはなく、いつかは僕らも終わってしまうかもしれないから、だから今全力の 3 人で 60 分を届けられる事を本当に奇跡のように感じています。
あの監督の映画は、僕の人生を大きく変えました。
僕らの作品にそこまでのパワーがあるかは分かりませんが、でもせめて「明日また頑張ってみようかな」と思ってもらえるような作品になれたらと願っています。
キャラクターデザイン・アートディレクター
まごつき
キャラクターデザイン・アートディレクターを担当したまごつきと申します。
この映画をどういう雰囲気の絵にするか決める時『実際のモノづくり』ってどんなものだろう?という所から考えました。
人によるとは思いますが私の中ではモノづくりとは本当に地味で、泥臭いものです。
日々の生活と同じように淡々としていて、でも時には劇的で。
良い事も悪い事も起こる、当たり前ですが現実的で等身大なものです。
この作品は私たちが生きている現実が舞台の、地に足のついたモノづくりのお話です。
遠い世界の選ばれた天才の話ではなく、観てくださる方に自分事として捉えていただける作品になってほしい。
なのでビジュアル面でもどこか「この光を知っている」と距離の近さを感じていただけるものになればと思い各シーン制作しました。
映画を観終えた後、地続きの現実が少しだけ柔らかく色鮮やかに見えたら本望です…!
脚本
花田十輝
Hurray! のお三方が作った PV に込められた、純粋で瑞々しい作ることへの情熱。
その思いを濁すことなく、伝えることを心がけて執筆しました。
ここにあるのは、自分の声で、自分の絵で、自分の思いで、誰かの心を動かしたい。
折れそうな誰かの心を支えたい。
そんな純粋な応援したいという気持ちです。
是非、その思いを受け取って頂ければと思います。
歌唱楽曲制作
VIVI
マンガを読んだり、映画を観たあとに、極稀に「よっしゃ、がんばるぞ」とやる気が湧いてくるエナジードリンクみたいな作品に出会うことがありますが、この作品がまさにそうだと思います。
そんな作品に劇中歌として携われて本気で光栄です。
「ぽぷりか、そして Hurray!。あ、ありがとう」と伝えたいです。
ミュージックビデオ作りを軸にしたお話ではありますが、なにかを夢見たり、諦めたり、それでも踏ん張ったりすることは多くの方が共感できる普遍的なテーマなので、誰もがきっとエナドリ気分を味わえるはずです。
ぜひ劇場でご覧ください!
朝屋 彼方
花江夏樹
今回、朝屋彼方役を演じます花江夏樹です。
オーディションでこの作品の資料を読ませて頂き大変感銘を受けました。
何かを作り出す事に対する情熱やその大変さ、期待や不安に一喜一憂する、誰しもが感じる想いを美しい映像と音楽に乗せて繊細に描かれている今作。様々な方に見て頂きたいと思います。
きっと背中を押され、未来に向けて走り出せるのではないでしょうか!
織重 夕(声)
伊瀬茉莉也
オーディション資料を読んだ時、この作品に携わらせて頂きたいと強く思いました。
私の周りにいる大切な人たちの顔が次々と浮かび、さらに私を応援してくれているファンの皆さんの顔も浮かんできて、その人たちに届けたい、ぜひ見てほしいと思ったからです。
私の演じた<織重 夕>の晴れることのない曇り空のような空気感は今まで演じたことのない人物像でした。彼女の心の叫びが、一歩前へと踏み出す勇気になりますように。公開をどうぞお楽しみに!!
織重 夕(歌唱アーティスト)
菅原圭
『数分間のエールを』にて織重夕の歌唱を担当させていただきました、菅原圭です。
今回キャラクターとしての歌唱が初の経験で、制作の方々と話し合いながらつくっていきました。
場面場面で、様々な葛藤を抱き揺れ動いている彼女なら"きっとこう歌う!"と、自分の歌から織重夕の歌になっていくことは、今までにない感覚でとても刺激的で、彼女のその時々の気持ちが曲毎に乗っているので、個人的には歌詞も考察しがいがありました。
この曲や作品が、皆さんの何かを始めようという気持ち・揺れている気持ちを支え包み込む、エールのように作用したら嬉しいです。
外崎 大輔
内田雄馬
外崎大輔役の内田雄馬です。
台本を拝読して、自分自身もとても刺激を受けました。
何かを表現しようと思った時に感じる想いをこの作品では丁寧に描いています。
表現とは無限の可能性。
登場人物達が一喜一憂しながら自分の選択をする姿に、気づきをもらえるのではないでしょうか。
この作品がたくさんの人に届き、表現を生み出すきっかけになったら嬉しいです。ぜひご覧ください!
中川 萠美
和泉風花
萠美は人の良いところを見つけてすっと背中を押してあげられる、自然体な女の子です。
「Hurray!」さんと「100studio」さんが映像を手掛けるということで、オーディションのお話をいただいた時からどんな作品になるのかとても楽しみにしていました!
今何かに悩んでいて背中を押して欲しい人の第一歩につながる作品、そして「やらなきゃいけないこと」を頑張る日々の皆さんにも、何か新しいことを始めたり目指してみたくなるような作品になっていると思います。
ぜひ劇場で美しい映像、音楽そしてエールを受け取ってください。
左から高橋 武(Dr)三原健司(Vo/Gt)三原康司(Ba/Cho)赤頭隆児(Gt)
主題歌
三原康司(フレデリック)
「CYAN」映画の主題歌が入る青空のシーンに合うよう音をイメージし、物語に描かれた葛藤やその過程の美しさを自身の経験と重ね合わせ制作していきました。
登場人物それぞれの精一杯の形はどれも真っ当な正義があるからこそ、どんな人の上でも青く広くそこにある空を、デザインでよく使う青色「CYAN」シアンで喩えてみました。
雨や嵐の日もあれど、その上には青空はあり続ける。
モノづくりに対し持ち続ける信念の形は、青空のように常にそこに存在するものに近いのかなと思います。
作品の熱意に引けを取らないよう少しでも力添えできたらと、そして映画と共に自分達の音楽にエールを感じていただければこのうえなく幸せです。